~ストレスを感じない生き方へ~蔵多 のり子 氏
~信じる力~藤生 直子
氏
北海道では、昨日は最高気温が30℃を超え、4月としては何十年ぶりかの真夏日となりました。巷ではこの寒暖差の激しい気候に体調不良者が続出しています。多くの方がマスクをし、混雑した電車内では、苦しそうな咳があちこちから聞こえてきます。老人の死亡原因のトップは肺炎だとか。天候異変がそれに輪をかけているような気がします。恐ろしいっ!
今朝のMSは、二人の鎌倫会員の講話(ハーフ)です。
最初に石渡会長の3分間スピーチです。
「全国で10万社達成を目標とした活動が実施されています。この活動の目的は、単なる会員数増大ではなく、日本創生に相応しい人材の育成です。日本では、年間3万人が自殺しています。自殺予備軍を入れると、百万人とも言われています。生きることに苦しさを憶えている人、家庭や会社のことで苦しんでいる人に寄り添い、一緒に倫理を学びながら苦しさを共有し、生きる力を蘇らせることです。」
次に、蔵多 のり子 会員のスピーチです。
「私の出身は鳥取県です。一番人口の少ない県ですが、自然が豊かで美味しいものも多く、自然の中に溶け込んで生活できる味わいのある県です。そんな小さなところですが父の仕事の関係で、1年から2年おきに転校していました。友達になったと思えばすぐさようなら。そんな中で、新たな学校に素早く溶け込むために、クラスのキーマンを素早く見つけ、親しくするなどの対応が上手でした。
私が高校生の時、父が亡くなりました。単身赴任のストレスが原因だったのではと思います。その後、私は片親だから、と思われないよう、特に男性に負けるもんかと言う気持ちで突っ張っていました。ちょうど団塊の世代のバリバリ働く女性が、恰好良く思えた時期でした。そんな憧れもあり、夢に向かって目標を掲げながら突っ走って行きました。公務員から化粧品会社の広報宣伝部に、さらにマーケティング会社へと。そこでの縁で大手化粧品会社の仕事へと。そんな中、私の担当していた部署自体がなくなっていくという不運に見舞われ、やがて、暇ほどつらいことはないという、初めての経験をしました。そして頑張れば頑張るほど逆に人間関係が悪くなり、ストレスから癌に蝕まれました。いろいろ書物を読み気づきを求めましたが、「人は鏡、万障はわが師」でした。思い切って会社を辞め、新たな仕事への出発という時点で、皆さまの仲間に入ることができ、幸せだと思っています。これから色々な方と出会い、学んで行きたいと思います。」
次は、藤生 直子 会員のスピーチです。
「私が藤生という旧姓を名乗っているのには、訳があります。20年前に、フランスで事件のために、妹を亡くしました。その理不尽な死を受け入れることができず、旧姓を名乗っています。あるとき、『あなたは神様を信じているか?』と問われ、ハッとしました。実際、妹の理不尽な死を思うと、とても神様を信じることなどできなかったのです。
妹は、文科省からユネスコに派遣され、その才能を思い切り羽ば立たせようとしていたところを、断ち切られたのです。事件後もフランスでの裁判に出席するというストレスもあり、母と私は、癌にも侵されました。その後裁判は結審し、癌も完治しました。
そして、『今回、神様への文句の気持ちを捨てなさい。』と言われ、また、【苦難福門】と言いますが、『神を信じない』ことは、『自分を信じない』ことに通じると考えるようになりました。文科省の妹の上司にも相談したところ、NPOでの活躍の道を開くきっかけを頂きました。まだまだ、素直に神様を信じることはできませんが、倫理法人会に入り、随分と前を向いて進むことができるようになりました。今日も、泣かずに話ができたことを嬉しく思っています。ありがとうございました」
この後、いつものようにオリーブの木で朝食を頂きながら、感想を述べ合い、充実したひと時を過ごしました。 (平松 健男 記)