8月になって、次々と台風が襲来し、各地に大雨を降らせ、特に梅雨が無いと言われている北海道では、集中豪雨の被害を被りました。地球温暖化に伴って海水の表面温度が上昇、大気中の水分濃度が増大して集中豪雨の原因となったのでしょう。人類が大自然の許容範囲を超えたエネルギ消費をしているのでしょう。今朝は台風一過を期待しましたが、まだまだ別の台風が襲い掛かってくるようで、空は淀んでいます。
由比ヶ浜公会堂には、会場準備のため5時半頃から役員が集まり始め、6時からはきびきびとした役員朝礼が、6時半からはMSが始まります。
本日のMS講話者は、倫理研究所 法人アドバイザー 藤本
定明 氏です。
最初に、松谷会長の会長スピーチです。
「私が会長をお引き受けし、1年が経過しました。会員を増やすべく、MSの充実、役員による活力朝礼などなど、良いと思われることには積極的に取り組んできましたが、必ずしも期待通りの成果は得られていません。何とか50社には到達したので、来年度目標を100社とし、必達目標を70社として活動したいと思っています。
昨晩は、『物と金銭の心得』と題して、藤本氏による基礎講座が開かれました。私の場合、毎日の髭剃りに当たって、『ありがとう』と、髭剃り刃に感謝しながら使用していると、1カ月程度しかもたなかった髭剃りが3ヶ月ももつようになりました。毎日の取り扱いの丁寧さが、切れ味を伸ばしてくれているのだと思います。本日も会長スピーチを担当することができたことを感謝します。」
次は、副会長の皆川 美保子 氏の会員スピーチです。
「昨晩の基礎講座については、当初、台風によって実施が危ぶまれました。しかし、私は大丈夫と、いつも通りの根拠の無い自信を持っていました。そしてその通り、飲食物の持参に当たって、傘なしで対応することができました。また、以前にも金銭面で困っていたとき、業者の車が自宅の塀を少々傷つけながら走行して行ったことがあり、その業者から修理費として5万円が振り込まれました。困ったときにも何とかなるだろうと楽観していると、決まって何とかなるものです。」
次は、いよいよ、藤本 定明 氏の講話です。
【藤本 定明 氏のプロフィール】
(一社)倫理研究所 法人アドバイザー
「鎌倫には1年半振りの訪問です。私は、講話の際に、皆さんに理解して貰えるように、そして誤解を生まないようにと、絵解き(自作の紙芝居)の手法を使っています。」として、色々な情報が分かり易く描かれた紙(紙芝居)を張っての講話です。
「会社経営には、先ず、経営理念が必要です。例えば、20年後にどのような会社にしたいのかを内外に明示し、従業員がその理念を毎日のように嚙みしめながら働けることが重要です。就職試験の際、就職希望者の一人一人からそれぞれ自分の将来像を話して貰うと同時に、会社側も恥ずかしくない内容の理念をアピールすることが必要です。就職希望者がその会社に入りたくなるような理念が説明されなければいけません。
20年先には、感情移入されたロボットが出現し、様々な場面で人間にとって代わることになりそうです。将来は、人間しかできないことを人間がするという棲み分けが進むでしょうし、そのときの社会に受け入れてくれそうな人材にならないといけないでしょう。私が倫理の世界に入ってから31年経ちますが、常に毎日が岐路に立たされてきました。その岐路のどれを選ぶかによって、その人の生き様も変わってきます。人は、苦難を避けようとし、裕福、権力、名誉などに憧れます。しかし、苦難を受け入れて、ありがたいことだと思えれば、笑顔・幸せがやって来ます。人間以外の生物は、大自然に逆らって生きてはいけません。人間だけが大自然の法則に逆らおうとし、苦難が降りかかってきます。大自然に逆らわない生き方を選ぶべきです。
北海道の帯広に、『幸福の駅』があります。今は廃線の駅に、幸せを求めて人は集まります。
経営計画書が無い企業には、有能な人材は集まりません。会社側にもきちっとした将来構想が無ければいけません。
親に心から感謝しない人間は会社にはいらないと思います。親孝行のできない人間に会社の同僚と仲良く共同作業するなど、できるはずもありません。
倫理には、時代に関わらず、守らなければいけない絶対倫理と、その時代に即したやり方をしなければならないことがあります。
私は、秋葉原の電気街に店を構えていました。しかし、業態変化が必要と考え、リサイクルショップに変身しました。以前は苦難に遭遇したときには自殺も考えました。苦難から逃れられる方法としては、自殺が適しています。が、今では倫理指導を受けるなどして、考え方を変えました。それにより、いつも笑顔で幸せな人生を歩んでいけると考えています。従業員の幸せを最優先とすることを会社の理念とし、毎日の朝礼で全員が嚙みしめています。このような理念を知って貰い、商工中金からの融資も貰えました。成功者は皆さん努力家ですが、努力すれば何とかなるのではありません。謙虚さを失くし、大自然の法則に沿っていなければいけません。過ちに気付いたら、直ちに修正することです。自分の利益の最大化を優先し、従業員や顧客の幸せを軽視し、経営破綻していった有名企業のなんと多いことでしょう。反面、倫理経営をし、成功した経営者の代表である松下幸之助氏、稲森和夫氏のいずれもが、『天地・自然法則に則った経営』を理念として来られました。」
藤本 定明 氏の熱のこもった講話に、真剣に聴き入ることができました。完成度の高い紙芝居、聴き手の身になっての話し方、特に宇宙の原理に背こうとして、破綻していった企業例など、聴く私たちの心を揺さぶる内容でした。ありがとうございました。
この後、集合写真を撮り、オリーブの木で美味しい朝食を頂きながら、講話の印象を話し合いました。
(平松 健男 記)