本日の講師は、三浦半島昆虫研究会代表幹事・日本鱗翅学会会員 柳本 茂 氏です。
【柳本 茂 氏のプロフィール】
子供のころから昆虫が好きで特に蝶々に興味を抱き、中学時代からは同好会に所属して本格的に研究を始める。以来、半世紀以上にわたって日本はもとより世界の蝶々の研究に携わった「蝶々の第一人者」。蝶々に関する専門書の編纂にも携わる。
しっとりとしめった風の吹く梅雨らしい朝。紫陽花の季節も終盤にさしかかりつつあります。
夏至を過ぎ、アゲハチョウを見かけるようになったこの頃、折しも本日は蝶々研究の大家である柳本先生の講話です。
6時からの役員朝礼に続き、6時30分からのモーニングセミナーが明るく爽やかな雰囲気の中で始まりました。
まずは石渡好行会長の挨拶です。
【石渡好行会長 挨拶】
私は鎌倉の輪読を日本一にしたいと思っています。そのために、いかに美しいハーモニーを奏でるか自分なりにいろいろと考えています。
たとえば最近ではBGMを流しながら音読しています。よく合うリズムのBGMなら、落ち着いてちょうどいいリズムで、しかも心を込めて読むことが出来るということがわかりました。すると非常に感動するのです。感動するというのは、とても大事なことですね。
私たちは日々さまざまなご縁に恵まれますが、そのご縁がいかに素晴らしい感謝すべきものであるかということは、感動する心、感性がなければわかりません。
「職場の教養」の6月号、22日には、「今を生きる」ということがテーマになっていますが、過去にとらわれず未来を案ずることなく今を真剣に生きること、そうした生き方が感動できる心、ご縁に感謝できる感性を養うと思います。
今を真剣に生きる、この基本をしっかり踏まえていきましょう。
続いて梅ヶ辻弘子会員のスピーチです。
本日のテーマは第7条「肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号 ~ 疾病信号」です。
【梅ヶ辻弘子会員 スピーチ】
みなさんは鎌倉の御霊神社に行ったことがありますか。ここには鎌倉権五郎景政が祀られています。鎌倉権五郎景政は弓で目をいられた状態で戦い、そして戻ってきました。その武勇をたたえているわけですが、なんと心の強い人であったかと思います。
私は四年前に経験したことの無い窮地に陥りました。それこそ心臓に矢が三本突き刺さったような状態です。まず頭が混乱し、世の中から色が無くなりました。何を見ても感動せず、食べ物はわらを噛んでいるようでした。
そんなとき、車いすのカウンセラーを紹介され、カウンセリングを受けながら、少しずつ心の健康を取り戻していったのです。
今後はこの経験を世の中のために生かしながら、私自身、鎌倉権五郎景政のように心だけは負けない自分でいたいと思います。そのためにも倫理をしっかり学んでいこうと思っています。
いよいよ柳本 茂氏の講話です。
蝶々四方山話と題しただけあって、ほんとうに楽しい内容をざっくばらんにお話しいただきました。
以下が柳本氏の講話内容です。
【蝶々四方山話】
私は東京で子供時代を過ごしました。町中はともあれ、町外れに行くと東京といえどもまだまだ自然がたっぷり残っていました。幼いころは、そこで母が作ってくれたお手製の虫取り網でトンボを追いかけたものです。
そのうち、蝶々に対しては特別に興味を抱くようになりました。中学時代になって生物部に入部し、今に至るような蝶々の研究を始めたのです。その頃は物の少ない時代でしたから、図鑑などは仲間と回し読みします。それがかえって仲良くなることにもなりました。
高校時代も蝶々のことばかりやっていましたが、大学では経済を学んだんです。その後は、仕事が忙しくなり、学生時代ほどはできなくなりましたが、それでも細く長く続けてこられたのは、妻や家族の理解があったからだと思っています。
蝶々は、日本だけでも約250種、世界中にはおよそ2万5千種ほどいます。
生息地は熱帯から北極圏までと幅広く、陸地のあるところで砂漠以外なら、どこにでもいるといってもいいでしょう。
中には4500メートルの高地に生息している蝶々もいます。
蝶々の色やかたち、大きさなどは、植物によって左右されます。
蝶々というと花の蜜を吸ったり、葉を食べるイメージがあると思いますが、中にはアブラムシやありの幼虫を食べるものもいます。
南アフリカなどに生息する蝶は、イギリス人が銃で撃ち落としたと言い伝えられているものもいます。なぜそんなことになるかというと、大きいのです。羽を広げた大きさが、なんと15センチにもなるのです。
ご存じのように、蝶々は幼虫からさなぎへ、さなぎから蝶へと変化します。これを「完全変態といいます。成長してからの寿命はさまざまで、実は越冬する蝶もいるのです。
越冬する蝶は、寒い冬の間は、葉の裏側や土手の下に隠れていたりします。そうして凍えないようにして命をつないでいるんですね。
ところで、蝶はどのように数えるかご存じですか?
一羽、二羽、でしょうか。それとも一匹、二匹でしょうか。
実は、一頭、二頭と数えます。
あんなひらひらと舞う蝶々が、馬やウシと同じように一頭、二頭と数えるとは意外な感じがしますね。
現在、異常気象などが問題となっていますが、蝶々にとっても困難と言える状況があります。
蝶々の中には絶滅危惧種がありますが、やはり原因は人間の開発によります。
蝶々がどのような状態で生息しているかということは、その地域がどんな環境であるかということを知らせるバロメーターになるといえるでしょう。
私たち人間が謙虚になって、自然と共生する心を持つことが大事なことでしょう。
講話の後は元気に記念撮影。
そして、朝食会場のカフェ「オリーブの木」へ移動します。
今朝もおいしい朝食をご用意いただきました。
【本日のメニュー】
豆と野菜たっぷりのポタージュスープ/クロワッサン、デニッシュ、フォカッチャ/カスピ海ヨーグルト/コーヒー
梅雨の時期は思いがけず身体や内臓が冷えているものです。温かいポタージュスープは、つい冷たい物ばかりを飲んでしまうことが不調を招いてしまうということを教えてくれるようです。まさに、ほっとするおいしさ。
焼きたてのクロワッサンとほんのり甘いデニッシュ、そして、チーズのフォカッチャと、たっぷりの朝食を賑やかにいただきました。
2014年6月24日火曜日
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