2014年12月09日火曜日
本日のMSのテーマと講師は以下の通りです。
「深願」 (一社)倫理研究所 法人アドバイザー
(株)アイ・ビー・ビー 会長 大熊 富夫 氏
本格的な寒波襲来とともに、全国各地で雪の被害が多くなりました。今まで雪の被害に遭ったこともない地域に重たい雪が降り積り、倒木による被害が出ています。人類の活動が結果的に異常気象を含む天変地異という結果を出しているような気がします。私たちは、『天変地異』ということで、人間業では抗しきれない、どうにもならないこととして受け入れようとしますが、その殆どは人災と言ってもいい現象のように思います。
私たちは、想定外、諦めなどから脱出し、被害を更に最小限に抑え込むことが必要です。あり得ると考えられるリスクをできるだけ多く想定し、その一つひとつのリスクから逃れる最大限の安全処置を施すこと、そして、日頃から避難訓練などを真剣に実施しておくことなどの対応が必要です。
【石渡会長挨拶】今日は久々に梅ヶ辻会員が出席されました。大変嬉しいことで、大歓迎です。」倫理研究所の先生方には、学者肌の方と、実務肌の方がとがあります。本日の大熊先生は、実務肌の方です。結局『愛』が大切ですと仰る先生です。乞うご期待です。
次は3分間スピーチです。本日は続けて二人がスピーチをします。
【白木副会長のスピーチ】
「最近、福岡で西郷隆盛の4代目に当たる西郷隆夫さんと対談しました。西郷隆盛にまつわる以下のような話を伺うことができました。
① 上野公園の隆盛の銅像について、除幕式の時に隆盛夫人が『これは隆盛とは違う』と呟いたため『顔が似ていない』と誤解されたが、真相は『隆盛は人前に出るときには相手がどんなに身分が低い相手でもきちんと正装していた。浴衣姿で人前に出ることはなかった』というのが真意でした。
② 隆盛は、礼節を重んじた人でした。戦に負けた賊軍の庄内藩の藩主に会う時に、罪人扱いではなく相手の身分に相応しい正装と大小の帯刀を許し武士の面目をたもさせた。また、差し出した武器類についても差し止め庄内藩に保管させた。感激した庄内藩主は、維新後、藩士30人を鹿児島の隆盛の元に派遣して学ばせた。その記録が隆盛の言葉や教えを書いた今に残る『南州遺訓』です。
【平松健男氏のスピーチ】「本日の栞の箇所は、『第15条:信ずれば成り、憂えれば崩れる』です。
私たちは、それぞれが崇高な目標を設定し、その目標に向け、人生を歩んでいることと思います。信ずれば成りとは、『自力本願』という意味です。この考え方で突き進み、初心貫徹できれば本当に素晴らしいことです。為せば成るというプラス志向は素晴らしいですが、安易に困難な目標を立てないことも重要です。つまり、途中で放り出さないためには、自分の力を総動員して結果を出すことが条件です。そのため、誰にも負けない課題解決力、その筋の専門家にも負けない力量を目指す不断の努力がない限り、実現できません。
更には、上手く行かないときの撤退の仕方を間違えると、破滅します。会社に10億円の損害を与えたら、20億円を取り戻すぐらいの迫力のある決断がなければ、『為せば成る=単なる大言壮語』となるでしょう。
いよいよ(一社)倫理研究所 法人アドバイザー 大熊 富夫 氏の講話です。
大熊 富夫 氏のプロフィール
「1943年3月生まれ(埼玉県久喜市出身)中学卒業後、日本橋に住込み就職、夜学に通う1974年に独立。家族3人。現在は、(株)アイ・ビー・ビー 会長」
【大熊 氏 の講話】・・・テーマ:深願
「小学校低学年時、体が弱く、休みがちでした。4年で初めて運動会に参加。父からは『勉強はするな、働け』と言われました。父母の兄弟などは成績も良く、学校の先生が多かったこともあり、何故勉強するなと言われるのかが分からず、泣けました。同級生が大学に行く頃、明治学院の2部に入りました。そのことを父に報告すると、親子の縁を切ると言われました。しかし、後になって父は大熊氏が家を出てから不眠症になるほど心配していたことを知り、父の愛情の深さを思い知らされました。父は億万長者になると言っていましたが、今でもそれが私の頭に残っています。
家庭内が上手く行っていると、会社も上手く行くことはとても多いということを沢山経験してきました。兎に角、妻との関係を改善することに心掛けて欲しいと思います。
父母が亡くなり、親戚一同が集まったときなどの思い出話などから、両親の深い愛を感じることがありました。」大熊氏の話の一つ一つが私たちの胸に迫り、親子関係、夫婦関係の重要さを改めて思い直すことのできた素晴らしいセミナーでした。
家族関係の改善こそ、倫理の本筋であるとのご意見に、皆さん同感でした。鎌倫の会員の中にも、倫理指導を受け、家族関係の改善に本腰で取り組み、成功に導けた事例が数多くあり、その輪を更に広げていきたいと願っています。
帰路(オリーブの木→ホテル)は鎌倫特有の人力車に乗ってお帰りです。(平松健男 記)
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