~商道を学ぶ~宇都 進一郎
氏
猛暑が一息ついたとは言え、少し歩いただけでも吹き出る汗、この夏、熱中症で亡くなられた方が1万人を超えたとか、死亡者の大部分は、お年寄りと幼児という弱い存在に集中しているようで、痛ましい限りです。
最初に、石渡会長の3分間スピーチです。
「倫理法人会の存在意義としては、日本を創生する若い人材を育成すること、そして、倫理を必要とする人の受け皿となることだと思います。私は、街中で体の不自由な方に出会ったとき、躊躇なくお手伝いすることにしています。その際、先方がして欲しいこと、して欲しくないことは何かをよく考えて行動することが重要と考えています。それでなくても、健常者から、色々な場面で邪魔者扱いされ、虐げられている方々です。倫理的な扱いを受けてしかるべき弱者に優しい世の中でありたいものです。」
次に、会員スピーチに代えて、神奈川県倫理法人会の会長を8月で退任される川内会長からご挨拶を頂きました。
「鎌倫には、素晴らしい環境の中で、多くの素晴らしい人材がいらっしゃることを嬉しく思います。この勢いで、100社を目指して今後とも頑張っていただきたいと願っています。私は、今後も組織を連携するための役目を担って行きたいと思っていますので、よろしくお願いします。」
いよいよ、宇都 進一郎 氏の講話です。テーマは、「商道を学ぶ」です。
【宇都 進一郎 氏のプロフィール】
(一社)倫理研究所 名誉研究員
「昔から、『商法(商いの方法)は変わっても、商道(商いの心)は不変である。』と言われるように、流行は短期で移り変わっても、その中に脈々と受け継がれている心を変えてはいけません。日本には永続きしている老舗が多いですが、ぶれない商道こそが、その商売を長続きさせる秘訣であると思います。
倫理法人会の歴史を辿ると、昭和55年(1980年)、千葉県に第1号の倫理法人会が誕生し、以来全国的に広まっていきました。そして、古代からの日本文化に立脚した倫理運動が、ブラジル、中国、台湾、東南アジアなど、世界に羽ばたこうとしています。特に重要なことは、日本古来の『譲り合いの精神』です。世界平和の実現に向けて、その地道な運動が世界中に広まっていくことを望んでいます。」
「倫理は順序が大切です。例えば、塩水は、塩に水を混ぜ合わすのであって、水中に塩を入れてかき混ぜた水塩では、貝などの生き物が生きていけないことがあります。そして、倫理で最も大切なものは、夫婦道です。夫が先、妻があとという順序も大切です。」
この後、『商道』に関するポイントについて、お話がありました。
①
商売で得た利益を国に還元するために、商売に励むこと
②
利益を国に奉仕することもいいが、店を太らすことが国への奉仕になる
③
妻の至らぬ所を責めるより、自分が許す心を養うように
④
自分を国の宝と自覚し、泰然自若として軽はずみなことはしないこと
⑤
人を羨まず、自分を励まして実行するべし
⑥
真心のこもった天職こそ、真に国家の役に立つ
⑦
天や人を恨まず、楽しく素晴らしい生き方を
⑧
自分の進退、常日頃の振る舞いは、謙虚・誠実であるべき
最後に、実践の要諦として、『即行、基を大切に、繰り返し実行』を強調されました。
この後、オリーブの木で朝食を頂きながら、第2MSとも言える、充実した皆さんの感想がありました。
この後、宇都 氏は恒例の人力車で鎌倉駅を往復されました。
(平松 健男 記)
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