2016年12月1日木曜日

~薬物乱用問題の現状と課題~横浜薬科大学 講師 田口 真穂 氏

20161129

今冬の日本は平年より寒いとのこと。地球温暖化で北極海の海水温が通年より10℃以上温まっているのに、何故日本やヨーロッパが寒くなるのでしょう?【註:この不思議現象の理由を、最後に解説しました】

最初に松谷 会長のスピーチです。

「本日の講話者(講師)は、当会白木 副会長の長女であられる田口 真穂 氏です。昨今、話題に事欠かない薬物中毒の蔓延状況とその恐ろしさについてお話し頂きます。今年度の開始から鎌倫の会員会社数が、残念ながら5043社に減少しました。色々と倫理の良さについて、宣伝・広告もしてきましたが、数字上の成果が挙がっていません。今後も、色々な取り組みをし、70社目指して頑張りましょう。」

次は、皆川 副会長の会員スピーチです、


「栞の第13条に、『本を忘れず』とあります。本(ご両親)については、よく存じ上げていて、本当にご立派な方です。そのお嬢様の講話だけに、大変楽しみです。『親の因果が子に報い』とも言いますが、乱暴な子供は、親の愛情を受けていないことが多いと言います。逆に愛情一杯に育った子供は、しっかりした優しい子供に育ちます。」

「薬物に頼るような子供にしてしまった親の責任は大きいと思います。子供は可愛がればいいというのではありません。金銭的に楽をさせれば、堕落します。きちっと育てるのは難しいことです。お互いに感謝の心で楽しく暮らしたいと思います。」

いよいよ田口 真穂 の講話です。テーマは~薬物乱用問題の現状と課題~です。

【田口 真穂 氏のプロフィール】
横浜薬科大学 講師
白木 副会長ご夫妻の長女
日本の大学を卒業後アメリカで薬学を研究されたのち帰国、企業勤務を経て現在に至る
多様化する違法薬物乱用を防止するため、各地の学校などで講演多数

 「違法薬物には、覚醒剤、大麻、危険ドラッグなど多種ありますが、いずれも、精神錯乱状態になったり、一度始めると止められず、9割の人が再使用するといわれ、人格破壊に到る恐ろしい薬物です。2012年の違法薬物事犯の検挙件数は約2万件ですが、これも氷山の一角です。検挙件数は、自転車盗の1.35倍もあり、如何に蔓延しているかが分かります。特に小中学生までが乱用していることに驚かされます。」

「2014年12月法改正され、危険ドラッグ販売業者への取り締まりが強化されました。
同年年4月には危険ドラッグ販売店舗数が215店舗あったのが法改正後の2015年7月には販売実店舗が撲滅されました。2012年の調査では、中学生の違法薬物の生涯経験率は3万人近くになります。どのような理由で違法薬物を使用したかを小5と中2にアンケ-ト調査した結果、『自分の環境に不満』という回答が4割もあり、環境ストレスを薬物使用以外の方法で不満を解消できる教育が必要です。」

薬物の乱用がこれほどまでに拡大しているとは知りませんでした。少子化、教育の劣化、格差の拡大とともに、子供たちに夢のある社会が大幅に後退てしまっているのでしょう?健全な子供たちを育て、将来に夢のある社会に変革するためにも、倫理法人会の果たす役割は大きいと感じました。

セミナー終了後、集合写真を撮り、オリーブの木に場所を変えて美味しく、栄養価の高いい朝食を頂きました。

 

その後、人力車で、お母様とご一緒に鎌倉駅までお送りしました。


 
【地球が温暖化しているのに、冬の日本が寒くなる理由】
地球の温暖化によって、中緯度域(日本、中国、北アメリカ、ヨーロッパ)の海面温度が高くなり、その海面水が海流に乗って北極海に流れ、海水温が上昇します。一方、冬季には北極自体は太陽光が届かないので、海面上の氷山の温度は低く、海水の一部は凍結、氷山を構成しますが、その際塩分が滲み出るので、周囲の海域の塩分濃度は高くなり、海水は下降。その海水は、やがて深海流となって地球上のあらゆる場所(深海)に流れ込みます。従って、北極の大気の流入で、日本が寒くなることは不思議ではありません。南半球は、人口も少なく産業も活発ではないので、温排水の海洋への流出も少なく、中緯度の海面温度の上昇も殆どなく、冬季の低温現象は現れないと考えられます。
(平松 健男、高田 桃子 記)

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