2016年2月23日火曜日

~繁栄の法則―利他の精神の実践~岡庭 武利 氏

2016223日(火)

三寒四温という言葉がぴったりの季節です。この季節、昼間の太陽光は鋭く、気温を上昇させるのですが、夜は低温のため空気中の水蒸気量が少なく、温室効果が減少するとともに地面の放射冷却が加わり、寒さが増大します。しかし、確実に春はやってきます。

さて、本日の鎌倫モーニングセミナーは、予定の講師が体調不良のため、急遽、(一)倫理研究所 法人アドバイザーの岡庭 武利 氏にお願いしました。快くお引き受けくださり、感謝です。

最初に、松谷会長の会長スピーチです。

「昨年の会長就任以来、ある人に会長挨拶が上手にできないことを漏らしたところ、『貴方は、感謝が足りないから挨拶ができないのでは、』と指摘されました。そこで本日は、私に関わる全ての方々、もの、状態などに対して、感謝の気持ちを伝えたいと思います。」として、『・・・さんありがとう』に加えて、『この会場を備えてくれてありがとう。』などを続々と述べられました。この実践で、『挨拶が苦手』との思いが吹っ切れたのではないかと思いました。

次は、根岸専任幹事の会員スピーチです。

「ある人から、『貴方がいてくれて良かった。』と言われました。その人からは以前にも、同じようなことを言われました。側にいて欲しい人、私の存在自体を認めてくれる人であって欲しいものです。

次はいよいよ、岡庭 武利 氏の講話です。

【岡庭 武利 氏のプロフィール】
(一)倫理研究所 法人局 参事 法人アドバイザー
税理士法人 CC1979年設立)代表社員・税理士

30年ほど前までの税務関係のお客さんは、上場企業中心でした。最近では、中小企業や個人事業主を含み、多くのお客さんがいます。しかし、最近の少子化に伴って、日本の企業数は2005年をピークに減少に転じ、税理士としての経営環境は益々厳しくなっています。最近では、新たに開業する企業(事業主)が、3.5%/年に対し、廃業する企業が6.1%/年と、差し引き⊿2.6%/年(12万社/年)の減少となっていて、税理士の経営は厳しくなっています。」

「そのような環境の中で生き抜いていくには、純粋倫理に基づく経営理念。つまり、『繁栄の法則―利他の精神の実践―』こそが有効との熱のこもった
お話をされました。

中でも、経営とは『経・・・世の中が変わっても不変なもの』という縦軸と『営・・・世の中が変われば順応して変えねばならないもの』という横軸とがあり、その両軸に沿った考え方(環境適応)をしなければ生き残れないとし、経営を実践してこられたとのこと。その結果、企業の経営理念として大切な順番は、以下であるとの結論に達したということでした。

    従業員

    協力会社(外注など)

    お客様

 「従業員を大切にすれば、従業員のモチベーションが上がり、協力会社や顧客を大切にするようになり、結果的にその企業は繁栄する」という考え方であり、このような倫理の考え方に沿った理念を持つ会社が、実際に繁栄している例が多いと思いました。

岡庭氏の講話は、会社経営だけでなく、家族関係、友人関係にも通用する倫理的な考え方です。

集合写真を撮り、オリーブの木で美味しい朝食を頂き、皆さんで感想を述べあいました。いつものように、鎌倉駅までの約10分かの道のりを人力車に揺られてのお帰りです。
平松 健男 記)

2016年2月18日木曜日

~今すぐ使える音楽のチカラ~皆川 真里奈 氏


2016216日(火)

寒いと思ったら熱く、そしてすぐに寒くなるという異常気象に翻弄されて、今朝は寒い朝でした。天気図を見ると、北海道の北方に大きな低気圧があり、寒冷前線が日本列島と平行に列島から1000m以上離れた太平洋上にあります。いわゆる西高東低の典型的な冬型気圧配置ですが、前線の開始点が低気圧ではないという見慣れぬ天気図です。

太陽の日射角は大きくなってきたので、昼は暖かですが、温室効果ガスとして最大の効果を持つ水蒸気量が少ないため、夜は、放射冷却により、ぐっと冷え込みます。

さて、本日の鎌倫モーニングセミナーは、予定の講師がインフルエンザのため、急遽当会員のバイオリニスト・皆川 真里奈 氏に講話を依頼しました。

最初に、松谷会長の会長スピーチです。


113日に全国代表者会議が開催され、出席しました。『グローバル化』が、国と国との関係というより、地球全体をイメージした言葉であるのに対して、『国際化』とは、国と国との狭義の相互関係を表す言葉であること。また、『道徳』とはその時代の環境(価値観)でその基準が変わるが、『倫理』とは、人間として正しい道筋を表す言葉で、普遍的な基準に基づく価値観であることを学びました。」 

次は、広報委員の平松 氏の会員スピーチです。


「私は、プロテスタントのクリスチャンです。何故、倫理法人会に入って、活動しているかについて、皆さんのご理解を得ようと思って、お話します。キリスト教では、神のみ子イエスが、それまでのユダヤ教の掟の矛盾を解決した教理を称え、新たなキリスト教を世界に布教しました。一例として、それまでは、『安息日には、仕事をしてはいけないという掟(神との契約)』がありましたが、困っている人を助けるための労働は許されるべきだとして、例外を認めました。また、当時の民衆は、イエスを十字架に架けようとして裁判に掛け、殆どの民衆が『十字架に架けろ』と叫んでイエスを十字架に架けてしまいましたが、そのときに、イエスは、十字架上でこう叫びました。『主よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているかを知らないのです。』このように、キリスト教が最も大切にしている教理は、『汝の敵を愛せ』と言う言葉であると思います。倫理法人会では、『利他の精神で付合いなさい』と言われます。一歩進めて敵を愛することができれば、仕事の上でも、隣人との間も、そして国際関係もすべての課題が解決すると思います。一見して嫌いなタイプの人間でも好きになるようにしましょう。好きになれば、相手も好きになってくれて、今まで不可能なことが可能になると思うのですが。」

次はいよいよ、皆川 真里奈 氏の講話です。


【皆川 真里奈 氏(ヴァイオリニスト)のプロフィール】
鎌倉市出身、桐朋学園大学音楽学部卒
国内外の音楽コンクール受賞多数
クラシックのみならず、ミュージカル出演や、TVドラマ「リーガル・ハイ」出演の堺雅人にヴァイオリンを指導、タップダンサーHIDEBOHとのコラボなど、ジャズ、ポップス、アニメソングと、ジャンルを超えて幅広く活躍中。
CDアルバム『AOSORA for Season』(日本クラウン)
鎌倉市倫理法人会 会員
 
「急遽講話を担当することになり、講話原稿を何とか間に合わせることができました。鎌倉市倫理法人会は、私の演奏活動の原点です。最近は、ヴァイオリン演奏のほか、舞台の演出(作曲、CDによるバックグラウンドミュージック+生演奏など)も手掛けており、エンターテインメントを音楽の力でという考え方で、取り組んでいます。また、重病と闘う方、障害を持っている方などを、音楽で癒し、状況を改善するための『音楽療法』についても取り組んでいます。音楽と一言で言っても、オペラやクラシックからビートルズのような曲まで多くのジャンルの音楽があります。今後とも新たなジャンルの音楽が出現するでしょう。作曲家が作曲した曲を演奏家が如何に上手に再現するかも大切ですが、その曲を自らの意志と技巧を使って演奏し、その場の聴衆の心を捉えるという手法も大切にして行きたいと思います。」
昔は王侯貴族に属していた作曲家やオーケストラの手で演奏されてきた音楽が、今では来場者のエンターテイメントのために奏でられ、目的が変遷してきたという面もあり、それに即した演奏を試みるエネルギッシュな取り組みをしようとされていると感じました。

「聴いた途端にイメージが湧く広告宣伝用の音楽、その音楽が聞こえると涙が止まらなくなる音楽、そのように、人の心を動かす手段として音楽を用いることも重要です。」として、聴衆の何名かに、彼らが予め考えていた文章を語って貰い、BGMとして、バイオリンで演奏するという演出をして頂きました。すると、語った文章がBGMに相応しい場合には、語った内容の真髄が増幅し、感情移入が倍加するということがはっきりとわかりました。


集合写真を撮り、オリーブの木で美味しい朝食を頂き、皆さんで感想を述べあいました。
今は東京にお住いの真里奈さん、昨夜は原稿作りで徹夜されたとか、鎌倉駅まで人力車に揺られてお帰りです。益々の力強い音楽の営業活動を期待しています。


平松 健男 記)

2016年2月10日水曜日

~「気付き」・・久保田 雅人 氏、「仏前活力朝礼で始まる1日」・・梅ヶ辻 弘子 氏~


201629日(火)

寒さ一入の日々が続きますが、日の出時刻が次第に早く、日の入り時刻が遅くなってきたことを感じるこの頃です。インフルエンザの流行が激しいようで、A型、B型。そして花粉症が重なって罹患すると、ひどい目になるようですので、くれぐれもそのようなことにならないようご注意を。

さて、本日の鎌倫モーニングセミナーは、会員二人によるハーフタイムセミナーです。

最初に、松谷会長の会長スピーチです。


「先日、鎌倫会員の名知さんが、八千代で講話され、私も応援に行きました。ミャンマーにとって、名知さんは今やかけがえのない人となっています。皆さんもミャンマーに思いを馳せ、名知さんの活動を支えて欲しいと思います。」

次は、長谷 真子 氏の会員3分間スピーチです。


「二宮尊徳が提唱した『報徳』の話をします。昔、私は二宮尊徳を好きになれませんでした。むしろ嫌いでした。しかし、倫理に入って、二宮尊徳を見直しました。彼が独学で学び、到達した報徳の精神『神道・仏教・儒教などと、農業の実践から編み出した知恵』が、豊かに生きるための深い知恵であることを知ったからです。高い公徳心を持ち、エネルギの観点から経済を考え、常に相手の長所を伸ばすことに心掛けることが大切なことを学ぶことができました。」

いよいよ、本日の講話です。最初に久保田 雅人 氏(鎌倫会員)です。


【久保田 雅人 氏のプロフィール】
高校まで群馬県伊勢崎市で過ごし、東京で大学(建築学部)生活を送る
28歳で清興建設に入社、現在(51歳)に到る
鎌倉市倫理法人会会員

「最近になって、大きな声ではっきりと、元気よく挨拶できるようになり、人間関係をよくするための挨拶の大切さについて改めて認識するようになりました。社長(石渡 氏)から、色々な面でご指摘を受け、お客様との関係も改善されてきたことがとても嬉しく、社長には心から感謝しています。」
「お客様をお迎えするときには、約束の時間より10分前に、外に出てお迎えするようになりました。相手が来られるのが楽しみになると、寒い冬でも寒さを感じません。逆に、『寒い中、ありがとうございます。』と、言えるようにもなりました。また、話をするときには、相手の目をじっと見て、親しみを込めて話しかけることがとても大切なことも分かりました。活力朝礼も大事ですね。朝の仕事始めに、社員の皆さんと心を合わせることができ、1日を穏やか心で、気持ちよく接することができます。2年前に父が亡くなりましたが、社長は父のような存在で、本当に感謝しています。」

次は、梅ヶ辻 弘子 氏の講話です。


【梅ヶ辻 弘子 氏のプロフィール】
静岡県生まれ、父母とも再婚の一人っ子
鎌倉市倫理法人会幹事(数年前に入会)
鎌倉ユネスコ協会員
キリスト教カトリック信者
マグノリア 代表

「私の両親はともに再婚で、再婚して私が産まれました。再婚前に、父には3人の息子、母には1人の息子がいましたが、それらの子供たちとは、縁を切って再婚したのです。

母の息子は青森の親戚に引き取られましたが、川で溺れた友人を助けようとして命を落としました。その息子の葬式にも行けなかった母でした。」

「私には、3本の矢が体に突き刺さった状態と感じていました。1本目は、一人っ子の身で、家を継がなければいけないのに、継げなかったこと。2本目は、家業(会社)を継げなかったこと、そして3本目は母と娘と私の間の関係にもつれがあったこと。・・・でした。母が自分のお腹を痛めた息子の不慮の死に際し、お葬式にも行けなかったことも気がかりでした。

3本の矢を抜くため、色々と試しました。倫理指導も受けました。鎌倫の今日様(石渡氏)の真似をして、昨年の春から、自宅の仏壇に向かって、毎日仏前朝礼をしました。般若心経を称え、職場の教養を読みました。要介護となった母に、息子の死の顛末を報告した、その瞬間、息子の存在を封印してきた母の深い悲しみを少しでも和らげることができたと感じました。私は、これで3本の矢を抜くことができたと思いました。抜いてみると、その矢は小さなとげでしかありませんでした。とげが抜けて晴れ晴れし、心の底から明るくなりました。鎌倫の会員になっていて本当に良かったと思いました。」


集合写真を撮り、オリーブの木で美味しい朝食を頂き、皆さんで感想を述べあいました。今日のお二人の話には、心の底から感動しました。感謝!!


平松 健男 記)