2016年9月1日木曜日

~倫理と狂言~東京都世田谷倫理法人会 副会長 善竹 十郎 氏


2016830日(火)

東シナ海の海面温度が30℃以上となり、その間東奔西走した台風は大きなエネルギを蓄えた大型台風に変身、関東地方に上陸して鎌倉でも大きな被害の発生が懸念されていました。本日のMSの実施も危ぶまれましたが、予報とは裏腹に穏やかな朝を迎えました。台風が僅かに首都圏の東側にずれたため、鎌倉は台風の西側に入り、強風から逃れられたのでしょう。本日のMSは、北鎌倉の臨済宗大本山円覚寺で開催されました。強風と豪雨を覚悟していましたが、日頃の行いの良い善男善女の集まりだったからでしょう?思いの外、穏やかな天候で、ほっとしました。

本日は、年一回の座禅のできるMSということ、また、講師として、無形文化財であられる善竹 十郎 氏をお迎えすることで、各所から多くのお客様をお迎えしての開催となりました。

会場準備のため、5時半頃から役員が集まり始め、6時過ぎにはきびきびとした役員朝礼が始まりました。

最初に、松谷会長の会長スピーチです。

 
 

「会長をお引き受けして1年が経過しました。普及活動にも力を入れ、本日も新入会員菅原浩太さんが入会することになり、嬉しく思います。」として、入会式が執り行われました。菅原さんの抱負として、「倫理法人会に入会し、弱い自分を鍛えたい」と力強く宣言されました。


いよいよ、善竹 十郎 氏の講話です。


善竹 十郎 氏のプロフィール】
重要無形文化財総合指定保持者

今朝は40名を超える方々が東京都や埼玉県を含めて参加されました。講話者の重要無形文化財総合指定保持者の肩書を持つ狂言師 善竹 十郎 氏の名声は関東一円の倫理法人会に広く知られています。中身の深い、面白い内容のお話に、皆さん笑顔で引き込まれてしまいました。

「私は、国から『重要無形文化財』に指定されている能・狂言の役者です。色々な面で国が評価・査定し、後進の教育者にも値するとして、指定されているのでしょう。人間国宝なら国からの経済援助を受けられますが、重要文化財では、援助が受けられません(笑)。鎌倫には1年半振りの訪問です。能は、ご存じのように、2時間ほどの真面目な演劇、20分ほどの狂言(お笑い演劇)から成ります。この二つを組み合わせて演じます。狂言は、真面目な話で心が重たくなったのをほぐす役割です。では、皆さんも一緒に、腹の底から大きな声で笑ってみましょう。」

として、皆で「ワッハッハ」と大笑いしました。不思議に、各自が抱えている「憂鬱!」をその場で吹き飛ばす大笑いでした。その後、ご自身の姓名の由来を紐解きながら、禅宗と善竹との関係、ご両親は、何故十郎と名付けられたのかなどを教えて頂きました。

講話は、笑いとともに進み、笑いの中に大切な真実が込められるという、能・狂言の真髄を見た思いしました。聴く私たちの心を揺さぶる内容でした。


 この後、集合写真を撮り、簡単なお弁当を頂きました。この後、希望者に座禅のプログラムがあり、静かな瞑想のひと時を過ごすことができました。

平松 健男 記)

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