満開の桜が終わると一挙に葉桜になりました。満開までは、少々の気候変動にもびくともしなかった桜の花が、満開を迎えると、かすかな雨や風にも耐えられず、あっという間に散っていく。これこそ、日本人が、潔い桜の花が好きなところではないでしょうか。春分を過ぎ、足早に季節の変わり目がやってきました。早朝の5時には、もう明るくなっています。
本日は、鎌倉を愛する会 会長 大貫 昭彦 氏をお招きし、日本初の武士政権を獲得するに当たって、源 頼朝の国家統一の考え方などについて、お話して頂きました。
最初に、松谷会長のスピーチです。
「大貫先生には、鎌倉のパワースポット巡りの際に色々と教えて頂いたことを想い出します。本日は、歴史に基づく鎌倉市の成り立ちについて、お話しいただけると思っており、楽しみにしています。鎌倫としては、今年度末に70社(現在44社)を目標に、皆さんと共に、目標達成に向けて活動します。倫理を学ぶ必要がありそうな方を、是非お誘いしてください。よろしくお願いします。」
「私の父は57歳で亡くなりました。私は現在52歳で、仕事柄アルコールを飲む機会も多く、病死に至る確率が大きいと自覚しています。万が一、お葬式となったら、BGMとして流してほしい音楽を3曲決めてあります(ベートーベンの交響曲、マーラの交響曲など)。」として、CD演奏することになりましたが、持ち時間が短い上、選曲に戸惑い、残念ながら殆ど聴けませんでした。
いよいよ、大貫 昭彦 氏の講話です。
【大貫 昭彦 氏のプロフィール】
鎌倉を愛する会 会長鎌倉考古学研究所 理事
1938(昭和13)年生まれ、鎌倉市在住
大学卒業後、中高教師を経て1984年に随筆家として独立
各地で講演活動、月刊誌や生活情報誌などへの連載など多数
「40年前に『鎌倉を守る会』と、『鎌倉を愛する会』の両方を設立したのですが、守る会の方は、消えてしまいました。愛する会の研究で、鎌倉の何に魅力があるのかが判ってくると、その魅力を守り続ける(愛する)ことが重要になってきます。鎌倉に関する考古学を研究していると、学校や図書館などへの協力・推進が必要だということが分かります。年間2万人もの観光客が訪れる鎌倉の魅力、奈良や京都にはない魅力を理解し持ち帰って貰うにも、鎌倉の文化遺産をいい状態で保存する必要があります。鎌倉時代のことが書かれた吾妻鏡は、価値ある歴史書・文学書です。その吾妻鏡には、裸一貫から世の中を統括するまでになった頼朝の偉業が書かれています。」
このように、大貫氏は、鎌倉へ来て何を感じ取って帰っていただけるか?をテーマに、日々活動をされています。源頼朝は、地位や仕事の分担に囚われない柔軟な思考、相手の実力や思想の奥底を見抜く力を持っていたことで、家来や敵の信奉も篤く、そのことが彼の成功のキーポイントであったとの見解が示されました。現代の縦割り職制による硬直化した人間管理システムの課題を解決していたと見るべきであろうとのことでした。
質実剛健の武士の生き方の中にある柔軟性、その流れをくむ薩摩の国鹿児島の特異性についてもお話しいただきました。その中には、示唆に富むお話が一杯詰まっていました。
途中、先週のMSにも参加された方の入会の意思表示があり、大きな拍手が鳴りやみませんでした。その後、恒例の人力車に、石川真理子幹事との相乗りで鎌倉駅を往復されました。
(平松 健男 記)
いつもありがとうございます!
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