2014年7月22日火曜日

経営理念の浸透と徹底~その取り組みの一例

本日の講師は、(一社)倫理研究所 参与 伊勢田 豊 氏です。



【伊勢田 豊 氏のプロフィール】

無類の研究好きが高じて、倫理研究所ではもっぱら経営理念についての研究に従事。全国各社を取材し、それぞれの経営理念について、また、それ

をどのように浸透させ徹底させていっているか実践方法についても研鑽を重ねている。


晴れ渡る空から明るい日射しが降り注ぐ朝。どうやら梅雨明けしたようです。
5時半には由比ヶ浜公会堂に「おはようございます」の声が響き渡り、6時には役員朝礼をスタート。
6時30分からのモーニングセミナーが明るく爽やかな雰囲気の中で始まりました。
まずは石渡好行会長の挨拶です。


【石渡好行会長 挨拶】

私はちょうど2年前の7月16日にお酒をやめようと決意しました。お酒を飲むとどうしても気が緩み、思わぬ失礼や失態をやってしまうものです。それは会長としてふさわしくないと思いました。本気で決意してしまうと、不思議と飲みたくなくなるものです。第9条にあるように「約束を違えてはならない」、これはやはり大切なことです。
鎌倉市倫理法人会では来年100社を目指していますが、私は会長として達成を約束しています。先日、埼玉県倫理法人会の4000社達成記念パーティーに招待されて石川真理子さんと出席しました。他会からの出席は私たち二人だけです。そこで拡充について多くを学びました。
石川真理子さんに、それについて少しお話ししてもらいます。

「埼玉では、ほんとうに会員同士が仲が良く、和気藹々としています。これは蓮実利勝先生が埼玉を立ち上げた、その当時から愛和を理念にしていたことを貫いているからです。拡充に、いかに会員同士の愛和が大事であるかを実感しました。それがあって初めて一致団結して同じ目標に向かって邁進することができます。これはとりもなおさず鎌倉の方針と一致しています。鎌倉のやり方は間違っていないということに自信を深めました。みなさんで一緒に協力すれば達成は必ず可能だと思います。がんばっていきましょう」(石川真理子 談)






続いて清水克規幹事によるスピーチです。
本日のテーマは第11条「物はこれを生かす人に集まる ~ 万物生々」です。


【清水克規幹事 スピーチ】
私は若いころサッカーをしており、結婚して子どもが出来てからは子ども達に教える立場になりました。子ども達とつきあってつくづく思ったことは、子どもにも物に対する愛着があるということです。自分のサッカーシューズなどをいつも磨いたり、ウェアも大事に使います。そんな子ども達の姿を見て、大人である私も、もっと物を大事にしなければと思いました。





いよいよ伊勢田 豊氏の講話です。
物静かな伊勢田氏が登壇すると、まるで人が変わったようにエネルギッシュに話し出しました。


以下が伊勢田氏の講話内容です。


【経営理念の浸透と徹底~その取り組みの一例】


私は倫理研究所に入る前は、研究開発に携わっていました。
そのため、たとえば花を見ただけでも、「黒い花が咲くようにできないものだろうか」などと思ってしまうのです。また、歴史が大好きでどこへいっても史跡を思うまま辿ります。
そんな性格ですから、経営理念について研究し始めると、あちこちから資料を集めたり、全国津々浦々の会社を回って取材したりということに没頭するようになりました。
どの会社も、素晴らしい理念を掲げています。
たとえば松下幸之助の松下産業(現パナソニック)が、「松下産業は人をつくっている会社です」としていたのは有名な話ですね。電化製品を作る前に人間教育をやっているということです。
また、かつて稲盛和夫さんが代表を務めていた京セラは、西郷隆盛が志した「敬天愛人」を社是としていました。
このように、どこの会社も実に素晴らし経営理念を掲げているのです。
しかし、理念がどれほど素晴らしかったとしても、それが絵に描いた餅であっては仕方ありません。いかにそれを浸透させ、徹底させていくかは、これはリーダーの実践、社員教育にかかっています。



「教育とは響育なり」という言葉があります。
リーダーと社員の心と心、ひいては魂と魂が響き合っていなければ、それは教育とはいえないのです。
そのために、まず第一に、リーダーが仕事を愛すること。その仕事が好きで好きでたまらないくらいでなければなりません。
そして、社員にいかにやる気になってもらうか。
これについて、以下の三つのイロハを徹底してみてください。
「イ 率先して挨拶する(二言サービスの実践)」「ロ 意識的に声をかける(社員の趣味をネタにする)」「ハ 長所や美点を見て褒める(認められるとやる気が出る」の三つです。

このイロハをもとに、社員と心の通うコミュニケーションを持つこと。それがやがては経営理念を浸透させ、徹底させていくその礎となっていくのです。
農作物でさえも、声をかけた方がすくすくとよく育つのです。
育成のために、声をかけ心をかけること、心がけとは愛情なのです。仕事を愛し、社員を愛することを忘れないようにしましょう。



講話の後は元気に記念撮影。
そして、朝食会場のカフェ「オリーブの木」へ移動します。


モーニングセミナーの会場を片付ける一方で、何名かの会員は「オリーブの木」で朝食準備のお手伝い。黙っていてもあうんの呼吸でさまざまなことが進められていく、近頃、会員のチームワークに磨きがかかってきました。
カフェに行くと、すでにすっかり準備が整っています。


【本日のメニュー】

冷や奴の野菜あんかけ/クロワッサン、デニッシュ2種/カスピ海ヨーグルト/コーヒー


キュウリにキクラゲなど、爽やかな味付けのお野菜がトッピングされた豆腐のあんかけ。のどごしが良くてするすると入っていきます。香ばしいクロワッサンとあんこが入ったデニッシュなど、コーヒーと共に食が進みます。毎週、ここのカスピ海ヨーグルトを食べるのが楽しみという会員も。

おいしい朝食を賑やかにいただきました。





朝食の後は人力車でお見送り。
鎌倉ならではのおもてなしが、近頃うわさになるほどの人気です。
今日も笑顔で先生を送り出しました。

(石川真理子 記)


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