2014年3月25日火曜日

NPO法人ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会 現地報告


 本日の講師は鎌倉市倫理法人会 名知仁子会員です。

【名知 仁子 氏のプロフィール】
NPO法人ミャンマー・ファミリークリニックと菜園の会 代表

桜の開花を間近に控えた暖かい朝。本日は名知会員が講話をするということで、逗子葉山倫理法人会や横浜市戸塚倫理法人会などから募金を手に参加してくださいました。

まずは石渡好行会長の挨拶です。
「みなさん、面白いの反対はなんだかわかりますか? 答えは、面倒です。さまざまなことに興味を抱き学ぶ人、希望のある人の顔は白く輝いています。反対に興味も持てず、意欲もなく、希望を持てずにいる人の顔はどうでしょう。うつむいていますね。だから面=が倒れている、面倒、ということです。楽しめるかどうか、何からでも学べるかどうかは心のありようにかかっています。二宮尊徳先生は小さなことの積み重ねがいかに大切であるかということを説いていました。三月は芽吹きの時で、人も何か新しいことを始めたくなります。そんな時期に、会員一人一人が小さなことを積み重ねて、輝く自分になってください。そうすることで、真に学び実践したいという人に入会していただけると信じています」



続いて、中山裕一会員の3分間スピーチです。今回は栞の第12条「捨我得全」がテーマです。
「12条にあるように、私もまさに窮地に陥った経験があります。平成十六年に勤めていた会社を放り出されてしまい、明日からどのようにして食べていこうかという状況に陥りました。その後も不運が重なったのですが、そこまでくるとやるしかないという気持ちになったのです。すべてを天に任せたときに、知らないうちに助けられるようになりました。今でもこうして自分が生きているということが、まるで奇跡のようにも思われます。12条に書いてることを、まさに身をもって経験しました」



いよいよ名知氏の講話です。
その前に、集めた募金を皆さんの前で名知氏に送りました。この募金がミャンマーの子供たちを病気から救うのです。



名知氏は完成したばかりのDVDを流しながら、ミャンマーでの活動を説明。私たちから見れば、ずいぶん不衛生で未発展の地域に見えるところも、現地ではかなり豊かなところだということです。
以下が名知氏のお話です。



「濁った井戸水やほとんど野ざらしのトイレなど、ミャンマーはきわめて不衛生な状態にあります。そんな中、母親は知識がないために、手を洗わないまま子供たちのご飯を作ったりします。その結果、ただでさえ栄養状態が悪い子供がたちまち下痢をして、脱水症状に陥り命を落としてしまいます。私が活動を行っているのは主にカレン族の暮らす地域ですが、母親は平均6人の子供を出産するのに、生き長らえるのはわずか2人です。4人が一歳になる前に死んでしまうという状況なのです。


この状況を改善するためには、単に医療を施すだけでは足りません。彼らに衛生観念や栄養についての知識を与え、生活の中で実践してもらうように促し、さらにその一方で菜園を作って野菜の栽培方法を教示し、栄養状態を自分たちの手で改善できるようにしていかなければなりません。この活動も、去年あたりからやっとしっかりできるようになってきました。
 私がこのような道を進むようになった大きなきっかけのひとつに、マザー・テレサの言葉があります。
「あなたの愛を誰かに与えれば、それはあなたを豊かにする」というものです。
私たち人間に平等に与えられているものは「生まれる・生きる・死ぬ・時間」の4つです。
 私の行きたい道はなんだろう?医師としての人生をどのように全うしたいのだろうか?と考えたとき、ミャンマーで人間の命と向き合うことでした。
 この活動を今後も使命として実践していきたいと思います」




【本日の朝食】
外に出ると暖かな春風が吹き抜けていきました。カフェ「オリーヴの木」で、賑やかな朝食会です。今日のメニューは

車麩と野菜の煮物/クロワッサン・アーモンドデニッシュ/カスピ海ヨーグルト/コーヒー




ミャンマーでの状況を知った後では、この朝食がどれだけ贅沢であるかということがわかります。今日はいつも以上に感謝の念をもっていただきました。このような栄養をしっかりととることができる私たちは、名知氏のいうように、この場所で恵まれない地域の人々のためにできることを実行していくべきだと思いました。


朝食の後は恒例の人力車です。今日は名知氏とともに石川真理子会員も乗車しました。
二人の女性会員は実に上機嫌です。春風を切って鎌倉の町を駆け抜けていきました。

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